ジムはやり方は、おのれを主張して筋を通すという点で、きわめて西欧的です。
わたしとリチャードは40円でトラブルに巻きこまれるのはいやだから、テーブル・チャージだと思って支払った。
やがて、ほんとうに警官がやってきた。
どうなるものかと成り行きを見守っていると、その警官は微笑みながら両者のいいぶんをきいています。
彼はきき終えるやジムのほうにむきなおると、丁重にいった。
「それは私のポケット・マネーで払いましょう」ポリスが主人に10コボ握らせてケリとなりました。
こうなると、なにかジムの心のせまさだけが印象に残り、あとあじが悪かった。
それにしてもジムとくらべ、対等の英語力がないにもかかわらず、主人側の態度は「歩もひかず、じつに堂どうとしていた、ジムが警察沙汰にまでしたのは、白人の威喝で彼らが折れると思ったことが原因でしょう。
しかし彼らは、ガンとして自説を曲げない。
そのままではジムのプライドが許さないから、ポリスをよぶはめになった、というのがことの顛末だ。
その意識の底には、黒人への優越感がちらつく。